就職や転職のタイミングで、多くの男性が「いいスーツを着て自信を持ちたい」と考えます。
しかし、アパレル業界で15年以上働いてきた私が見てきた現実は、「高いスーツを着ればいい」と値段だけを見て、印象が悪くなる人が意外と多いということです。
その理由は「スーツそのもの」よりも、「着こなし・選び方・メンテナンス」にあります。
高級スーツほど落とし穴が多い
「高い=良い」というイメージは根強いですが、スーツでは必ずしもそうではありません。
特に若手社会人の場合、ブランドを重視しすぎると下記のような問題が起こりがちです。
- 既製サイズが合わず、服に“着られている”印象になる
- 艶や光沢が強く、年齢や立場とミスマッチに見える
- 手入れや扱いが難しく、数回で劣化してしまう
アパレル店でスーツの販売をしていた頃、10万円以上のスーツなのに肩や袖丈が合っていない人を多く見ました。
どんな高級生地、ブランドスーツも、体にシルエット・サイズがフィットしていなければ「安っぽく」「頼りなく」見えてしまいやすいです。
つまり、価格よりも形・サイズの調和が重要なのです。
スーツはサイズが違うだけで印象が変わる
スーツは「構築服」と呼ばれるほど、シルエットの完成度・サイズのフィット感が印象を左右します。
肩のラインがわずかにずれるだけで、姿勢が悪く見えたり頼りない印象になったりします。
■重要なポイントは以下の3つ
1. 肩:ジャケットの肩山が自分の肩と合っているか
2. 袖丈:袖が長過ぎる、短過ぎないか
3. 着丈:ヒップが半分以上隠れているか
この「3点チェック」を守るだけで、既製スーツでも上質に見せることができます。
実際、営業職の方でもこのバランスを意識するだけで信頼感が増し、成約率が上がったという声もあります。
品格を決めるのは「雰囲気との調和」
良いスーツを着ても本人の雰囲気と合っていなければ、逆に浮いてしまいます。
例えば、20代で艶感の強いスーツを着ると、「艶感に本人が負けている」、いわばスーツに着られているという状態になります。
おすすめは、“背伸びしすぎない上品さ”を意識すること。
無地や控えめな柄、マットな質感、ネイビーやチャコールグレーを基調にすると誠実さが伝わります。
新人や転職直後の時期は、「信頼される清潔感」>「派手な印象」を優先するのが得策です。
メンテナンスを怠ると「印象劣化」する
スーツは日々のメンテナンスが重要です。メンテナンスを怠り、スーツが劣化してしまうと印象も劣化してしまいます。
■スーツのメンテナンスのポイント
ハンガー選び:肩の形が合う厚手タイプを使用する。細いハンガーは型崩れの原因。
ブラッシング:着用後に軽くホコリを落とすことで、生地のツヤと立体感を維持できる。
クリーニング頻度:毎回出すのは逆効果。春・秋の衣替え時など、年2〜3回で十分。
保管環境:スーツカバーで守るより、風通し重視。湿気でカビや臭いが発生しやすいため注意。
高級スーツほど繊維が繊細なため、過度な洗濯や日射しで劣化しやすいです。
「お手入れまでが品質」と考えると、長く好印象を維持できます。
若手社会人におすすめの選び方ステップ
スーツ選びで失敗しないための具体的手順をまとめます。
STEP 1:試着を最優先する
ネット購入ではサイズ確認が難しく、最も多い失敗要因です。
必ず店舗で試着し、鏡とスタッフの“他人の目線”でチェックするのがポイント。
STEP 2:価格より修理予算を確保
スーツの修理(袖丈・ウエスト・裾など)には5,000〜10,000円程度かかることもありますが、これで見栄えが劇的に変わります。
「価格が高いスーツはもちろんいいですが、体に合うように修理を入れる」方が長期的にコスパが高いです。
STEP 3:ネイビー×白シャツを基本に
服装は“戦略的シンプル”が最も印象に残ります。
迷ったらネイビー・チャコール・グレーでまとめ、清潔な白シャツを合わせましょう。
派手な色は「目立つ」より「馴染む」ことが大切。
現場で見た「成功するスーツ」の共通点
15年間のアパレル経験から、印象の良いビジネスパーソンに共通するポイントを挙げます。
1. サイズが自然に体に馴染んでいる
肩の浮きや袖のたるみがなく、動きがスマート。
2. 清潔感を徹底している
シャツやネクタイを常に綺麗に。シミ・シワのない状態をキープ。
3. 服が主張しすぎない
相手の記憶に残るのはスーツではなく、自分の話し方や態度。服は印象を支える「背景」であることを理解している。
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まとめ:「見栄よりフィット感」が信頼を生む
若手社会人にとって、スーツは“自分をどう見せたいか”を映す鏡です。
高級ブランドやトレンドを追うよりも、まず自分の体に合ったフィット感と清潔感を整えること。
それが社会人としての信頼と安心感につながります。
最後に覚えてほしいことがあります。
「高いスーツを着ている人」よりも、「似合うスーツを着こなしている人」の方が印象は圧倒的に強い傾向です。
良い服は人を変えるのではなく、「人が服を活かす」ことで信頼を生みます。
今日からは価格よりも、「あなた自身に似合うスーツ」を選ぶにしましょう。
今回ご紹介した内容が皆様のスーツ選びの参考になれば幸いです。






